「私にだって好きな人くらいいる」
「いつも飲みいくし、俺のことすぐ見つけるし!」


「だから自分が一番だと」


「そうだけど?」


「……はぁ、百瀬ってほんと残念よね」

「椿ちゃんのこと嫌いなのに、椿ちゃんは自分のことが好きだって言いたいわけ?」


「や、別にそういうわけじゃ……」


歯切れ悪く、ぐちゃぐちゃ屁理屈をこねる彼を彼女達は半笑いで眺めている。



「確かに椿は可愛いよ!?」




半ばヤケクソのように叫ぶ彼の言葉に硬直した。


なんの罰ゲームだこれ。


そう心の中で突っ込んでも、彼から出た私が知らない私の評価は思ってもないほどに好意的でドキドキと心臓が痛いくらいに高鳴った。


__________可愛い


その言葉が胸の中に染み込むにつれて、じわじわと顔に熱が集まってきた。


やばい、顔っていうか全身があつすぎる。


私がいない事をいいことに悪口を言っているかと思いきや、可愛いとか言い出した。


急展開すぎてついていけない。


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