【短】恋がはじまるそのときは、
わたしばっかりがドキドキさせられて、なんか悔しい。
だけど、片思いなんだから、仕方ないよね。
優にぃは、わたしにドキドキすることはないんだ。
なんて思いながら、ふくれっつらのわたしと妙にニコニコな優にぃは駅までたどり着いた。
「じゃ、また明日」
「ん、またね」
高校生のわたしと社会人の優にぃは帰りの時間はバラバラ。
わたしは地上の駅で、優にぃは地下の駅。
つまり、この階段でお別れ。
今日はもう会えない。
毎日この瞬間が、たまらなく切なくて寂しい気持ちになるんだ。