だからそれは、愛じゃない。



 …………のも束の間、


 『あんなヤツ名前を憶えてやる価値もない』と、いきなり鶴田をディスり出した良太。


 …………俺なんて、最初っから名前で呼んでやってなかったけどな………


「で、高城も味方になってくれたし、鶴田が何か言い訳してきても証人はいるじゃん。もう証拠いらないよな??」



 早く朱里と高城を救いたい。



 だけど、そんな俺の考えは甘かったらしく、


「確かに証人はいるけど、その証人が鶴田先輩に怯えて何も言えなかったら終わりじゃん。だから、証拠はいる。鶴田先輩と高城先輩の顔がハッキリ映っててデートって分かる場面と、暴力を振るってる場面を写真に収める。納めなくても、俺たちがそこに居合わせれば良い。それが証拠になるから」



 何を言って…………暴力を振るってる所ってそんなの………


 今までは”そうだよな”って思えたから賛同してたけど。今回ばかりは”そうだよな”なんて思えない……


 賛同する処か、良太が何を言っているのか理解できなかった。


「良太が言ってる事って、高城か朱里が鶴田に殴られるって事だろ!? そんなの――『俺も本当はそんな事したくないよ。でも、何か言われた時に断然有利になるから。もちろん、ずっと殴らせるつもりなんてないし、すぐ助けるから』


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