幼なじみじゃ、なくなった夜。
気になってたんでしょ?












「それで、強引にチューされたって?ぶ、くくく…」



「え、ちょっと何で笑ってんの!?」





それから暫くした日の、金曜日。愛理と揃って飲みに繰り出した私は、こないだの同窓会での一件を愛理に報告した。そして、なぜか笑われている。




「今の話で笑う要素あった!?」



「だって、なんか榎波…カワイーんだもん!」





高校時代は王子扱い、今も社内の結婚したい男ランキングトップ3に名前を連ねているらしい榎波だが、どうやら狙った男は百発百中、百戦錬磨の愛理から見るとそんな彼ですら可愛く見えてしまうらしい。




「アイツ結構仕事もできるしさ、キャーキャー言われてもいっつもすました顔してんじゃん?でも夏帆のことになるとマジ不器用っていうかバカっていうかガキっていうか、恋愛レベル小5っていうか」



…散々な言われようである。





「へー、榎波って恋愛レベル小5だったんだ…」



そうだったのか…と頷いていると、真顔に戻った愛理に「夏帆もだけどね」とバッサリ切り捨てられた。




えええ!?そうなの!?





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