極甘求婚~クールな社長に愛されすぎて~

「僕にとってはお客様のひとりに過ぎないんだから」


笑顔が怖い。
でも思い切って聞いてみる。


「東さんのこと、ひとりの女性として好きではないんですか?裏の意味が分かればなんとかなるかもしれませんよ?」
「そうだね。でもそれなら僕は楓ちゃんを選ぶかな。演技をしてまでも僕に好かれようとしている姿もいじらしくて好きだけど、楓ちゃんみたいな裏表のない子の方が好きだから」


やはりモテる男は違う。

好意を寄せてくれている女性のことを認めつつ、別の、しかも同僚に『好き』と言うなんて。
呆気にとられて、返答出来なかった。

ケーキを食べ終え、お皿を洗っている今もどう返事をするのが正解だったのか考えてしまう。


するとそこへお客様に出していたお茶のカップを片付けに遠藤さんがやって来た。
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