失恋は目に見えている
「どうしたの叶?」

家に帰ってソファに座り
ぼんやりしていると姉の咲(さき)が隣に座った。

「え?」
「だって顔が赤い。」

私は何も答えなかった。
だって違うことがずっと頭のなかを駆け巡る。
何を考えても蒼のことばかり。

「お姉、一人の人に
胸がきゅって締め付けられたり
顔が見れなかったり頭から離れないのって何?」

お姉は私の顔を見てくすっと笑った。

「叶、それは恋。
叶はその人のことが好きなんだよ。」

私はドキッとした
恋ってこんなものなの?
わからない、だってこれが恋なら初恋だもん
< 4 / 24 >

この作品をシェア

pagetop