【完】『雨の日と月曜日は』

じゃあさ、と泉は、

「…何で、話してくれなかったの?」

こういう場合の一徹の回答は明瞭であった。

「だって訊かれんかったから」

「…確かに」

「逆にうち今まで泉ちゃんのことあんまり根掘り葉掘り訊かんかったけどな、それもちゃんと理由があんねん」

「…えっ?」

泉はそれまでの不機嫌な面構えから、急に光が射し込んだようにひそめていた愁眉を開いた。



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