ワケあって本日より、住み込みで花嫁修業することになりました。
社内で仲良い人も、まともに話せる人もいない。むしろ距離を置かれている状況だ。
謙信くんのそばにいるためにも、まずは自分自身が変わろう!って意気込んでいても、彼と婚約しているってことがバレたらますます声を掛けづらくなりそう。
「それだけはやめて……っ!」といつになく声を荒げる私に、謙信くんは驚き、それ以上なにも言わず「わかったよ」と納得してくれた。
ホッとし、とにかくまずは自分から声を掛けられるようになろう!! と決意を新たに毎日出勤しているんだけど……。
「おっ……おはよう、ございます!」
「おはよう、桐ケ谷さん」
気持ちだけは前向きだけれど、実際に出勤し先輩たちを目の前にすると、挨拶するだけで精いっぱい。
かろうじて話せるのは、教育係の綾瀬さんだけ。……それも仕事のやり取りのみ。
昼休みは専ら部長とふたりっきりで、静かに過ごしている。今日もまた部長以外誰もいないオフィスで、手作りのお弁当をひとりで食べている。
変わろうと決心して二週間も経つというのに、この状況はまずくない? このままじゃ私ずっと謙信くんやおじいちゃん以外、誰とも話せないよ。
謙信くんのそばにいるためにも、まずは自分自身が変わろう!って意気込んでいても、彼と婚約しているってことがバレたらますます声を掛けづらくなりそう。
「それだけはやめて……っ!」といつになく声を荒げる私に、謙信くんは驚き、それ以上なにも言わず「わかったよ」と納得してくれた。
ホッとし、とにかくまずは自分から声を掛けられるようになろう!! と決意を新たに毎日出勤しているんだけど……。
「おっ……おはよう、ございます!」
「おはよう、桐ケ谷さん」
気持ちだけは前向きだけれど、実際に出勤し先輩たちを目の前にすると、挨拶するだけで精いっぱい。
かろうじて話せるのは、教育係の綾瀬さんだけ。……それも仕事のやり取りのみ。
昼休みは専ら部長とふたりっきりで、静かに過ごしている。今日もまた部長以外誰もいないオフィスで、手作りのお弁当をひとりで食べている。
変わろうと決心して二週間も経つというのに、この状況はまずくない? このままじゃ私ずっと謙信くんやおじいちゃん以外、誰とも話せないよ。