それでもあなたに溺れていたい (裏)
「待って...教えて...どこにあるの...?」







私は必死になって聞いた。








風磨もいない。友達も少ない。








頼る人なんかいない。









なぐさめてくれる人なんていない。









私はすがる気持ちで蘭ちゃんを見た。








すると、蘭ちゃんは









「SHADOW...ってお店 知ってる...?」










と聞いてきた。









そういえば駅の通りに宝石店のようなモノクロのお店があった気がする。








小さい頃からそのお店には入ってはいけない。








近づいてはいけない。









そう親に教えられてきた。










蘭ちゃんは言った。











「まぁ、...花梨ちゃんは知らないよね...笑」









私は素直に言った。










「知らないの...」








すると、蘭ちゃんが










「そこに行くと良いよ...
でも、どうしても悲しくなった時や
寂しくなった時しか行かない方が良いよ...」







そう言われた。














そして去っていこうとした。














私は遠くなった蘭ちゃんの背中に言った。












「な、なんで!?その時しか行かない方が良いのー??」













大きな声で叫んでしまった。















でも、構わなかった。














すると、蘭ちゃんは



























「溺れてしまうか ら」















そう言って、本当にどこかに行ってしまった。










「SHADOW...どんなお店なの......?」


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