あたしのヒーロー*犬とあたしの物語*
夕暮れ時の6時半
いつも電車が通るこの場所で
待った
その時を―・・・
カンカンカンカン・・・
遮断機が下りてくる
その下をゆっくりとくぐり
線路の真ん中に寝転ぶ
「ラン、もうすぐそこに行くからね・・・・」
ガタタン・・・ゴトトン・・・
電車の音が近づいてくる
ラン・・・・・すぐ、行くよ――・・・・
『ワンッ!!』
「・・・・え?」
目を疑った
でも、確かにそこにランがいる