星にネガイゴト。
出会い
彼女side.・*☆




初めて出会ったのは大学一年の春。
私達は天文学のサークルで一緒だったの。
多分私達、出会ったときから
お互いに惹かれ合ってたんだろうな。
今でも覚えてる。
優叶から告白された。
夜、大学の屋上で、サークルの皆で星を見てた。
空には冬のオリオン座がキラキラ輝いていて、
私がね、優叶に聞いたの。

「…ねぇ、知ってる?
 夜3時に星の降る公園で星を見ると、
 好きな人と話せるんだって。」

たまたま持ってた雑誌に書いてあった迷信。
本当かどうか、
星の降る公園だってどこかわからなかったけど
優叶の反応が見たくて聞いてみた。

「…乙女チックだね。」

そう返した優叶は
夜空を見上げて

「星の降る公園ってどこか分からないけど、
 それらしき場所なら知ってるよ。
 星が降るんじゃないかってほど、
 すごい綺麗なんだ。」

「今度一緒に行こうよ。」
そう言って私の手を取る。
「え?」
優叶は少し照れた顔して
「二人で行きたい。好きなんだ、夏希の事。」
私の手を掴む、優叶の手が
少し震えてて。
だから。
その手を両手で包み込んで
「私も好き。」
って伝えたんだ。
嬉しそうな顔をした優叶の顔が
数日間頭から離れなくて
ドキドキして落ち着かなかった。
私の、初めての彼氏だったんだ。
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