君が見せてくれた、私の世界
「…別に、大したことじゃねぇから。」


「そっか…。」


「……。」



会話が終わっちゃった…。


なんとなく気まづいので、私は少しだけ気になったことを質問してみた。



「どうして冷泉くんはここに…?
誰かのお見舞い…?」


「そう。
芹ちゃんがさ、春日井にプリント届けてくれって言うから。」


「…春日井くん…?」


「あいつ、入院してるよ。
整形外科の方だけど。」


「そうなんだ…!」



知らなかった…。


同じ病院に、同じ入院患者のクラスメイトがいるなんて…親近感が湧く。


春日井くんも…学校行きたいって、私と同じ風な思いを感じてるんだ…。



それから、面会時間ぎりぎりまで冷泉くんと色んな話をした。


初めて話したけど…すごく面白くて。


冷たい人だと思ってたけど、優しくて。


…嬉しくなった。




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