今は亡き踊らせたピエロ。
朝から部屋で響く目覚まし時計の音。

この世で1番を競えるくらいに嫌いな音である。

いつものように髪を直し
いつものようにテレビを見て
政治家があーちゃらこーちゃら
俳優Yさんが女優Mさんと熱愛だの
興味もない話が放送されていた。

「行ってきま〜す」


誰もいない家の中にあいの声が響いた。

毎朝あいは自転車で学校に向かっている
片道だいたい30分ぐらいである。

「久しぶりにこの通るな〜
なんも変わってないんだね笑」

右も左も田んぼでとても
田舎っぽくて好きだった。

少し行くと都会の街に戻ってしまう…

人が多く車も多い。
朝からケータイを見ながら歩く人達。

あいは田舎の感じの方が好きだった。

頭の中でいろいろ考えながら
自転車を漕いでいると

いつのまにか学校に着いた。

「よし!
今日からまたがんばるか!!」

自分に喝を入れて学校の中に入っていった。
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