俺の恋女房になれ

翌朝、シャワーを浴びてバスタオルを腰に巻いているだけの相川さんに冷たい視線を投げた。

「琴乃、シェイバーない？」

「あるわけないでしょ。カミソリでもいいかしら？」

「サンキュ。」

「着替えはどうするの？」

「オフィスに出張用のがある。心配無用だ。」

「あっそ。」

朝食はいつものカフェテリアで二人で済ませた。

私は思った。

確か昨日の朝もここで彼に会った。

それが実際よりももっと前のことのように思えたのが不思議だ。

アキラくんがこのことを知ったらパニックになるかも。

当の相川さんはわかっていないようだ。

スコットの方が勘が鋭いかもしれないと思った。