こっち向いて笑って、先輩!


「あんたさ〜、嫌われたら終わりじゃん」


学校を出て、幼なじみのみっちゃんこと、浅田澪南(あさだ みおな)と、


いつものファーストフード店で、今日から1週間 如月先輩に話しかけられなくなったという話をする。



「おっしゃる通りでございます」


「なんのために翠ヶ丘に行ったのよ…」


みっちゃんはそう言って、大きなため息をついた。


みっちゃんが呆れるのも無理はない。


幼なじみのみっちゃんと同じ高校へ行くってずっと言ってたのに、あの日、如月先輩に出会ってからは先輩に会いに行く!の一点張りの私。


制服は知っていたから、どこの高校なのかはわかっていたし、先輩の名前を知るのにあまり時間はかからなかった。


学校見学の時、女の子たちにキャーキャー騒がれて名前を呼ばれてる先輩を見たってだけなんだけど。


親友を無視して、わざわざ家から離れた高校に行ったにもかかわらず、先輩とは進展するどころかどんどん離れてるんだもんな。


みっちゃんが怒るのも無理はない。
うんうん。



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