こっち向いて笑って、先輩!





「はぁ……なんであんなにかっこいいんだろう!ダメなところが見つからない」


「愛想なさすぎだけどな」


「いいの!変に思わせぶりな態度取るよりは全然いい!硬派だよ!」


まさか休みの日に如月先輩に会えるなんて。
もっと可愛い格好してくればよかった。
相手が飯田だから何も考えてなかったよ。


帰り道、飯田と話しながら歩く。


「あ!飯田!このあと暇?」


「なんで」


「今日付き合ってくれたお礼になんかおごってやる!」


「なんだその言い方。別にいい。俺が勝手について来たんだから」


飯田はそう言って歩き出そうとする。
そんなものダメに決まっているではないか!


「ダメ!飯田に借りはつくりたくない!」


「お前はいちいちそう言う言い方すんのな!真壁にも俺にいうみたいに言えばいいだろ」


だってなんか、飯田はなんだかんだ言って許してくれそうだし。バカとか言ってくるけど。


「それは無理!飯田だからできる!暇なら付き合って!」


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