こっち向いて笑って、先輩!
*
「来原さーん、ここの色は水色でいいの?もう少し白足そうか?」
「あ、そうだね!もう少し明るい方が目立っていいかもです!」
「了解」
「じゃあ、あとは頼んでいいかな?」
「おー」
放課後。
旗の色塗りが、教室の横にあるベランダで無事に行われている。
よかった。
席のグループ順に放課後30分程度残って学級旗の色塗りして欲しいという提案には、みんな協力してくれて、ひとまずホッとする。
今日は、みっちゃんとお茶ができるかも。
『みっちゃん!今日、いつものカフェで話せるかな?』
バックのポケットからスマホを取り出してみっちゃんにメッセージを打つ。
「来原〜まだいるか〜?」
ん?
ドアの方から先生の声が聞こえて振り返る。