コソ恋 ~マセテイルと言われても構わない
7 コソ恋
「私はケソ生徒でいられないのですね……。もう。何も特別でない」

「大丈夫、マセタ生徒は嫌いじゃない。積極的な方が大成すると思っている。がんばって欲しい」

 やっぱり、マセテ見えるんだ。
 十二歳だからかな。
 考えてみれば、十六歳からしか結婚できない。
 私は、早いんだ。
 おマセさんか……。

「でも、俺のパートナーは、彼女だけなんだ」

「グッド、ベター、ベストと同じ……。クソ、ケソ、コソか?」

 神谷先生は、指折り、示した。

『コソ恋』

 私の胸の中をこの言葉がよぎる。
 これは、私への言葉じゃない。
 私は、神谷先生にとっての最愛のパートナーではなかったんだ。
 彼女を見てから、何となくは分かっていた。

「最上級の恋人だ」
 神谷先生は、彼女の横顔を見る。

「今度、彼女は、神谷になる」

 彼女が、お辞儀をした。
 名前は、知りたくもなかったので、忘れた。
 百合さんとか、そんな感じがニアミス。

「君は、先生からみたら、生徒なんだよ。いくら特別でも」

 私の恋は、片想い。
 密やかに想い続けるの。

 こそっとね……。

 これが、私の『コソ恋』……。


 心深くに押し込める。

 私から笑顔がすうっと消えて行った。




 『コソ恋』。






Fin
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