私と結婚してください。




━━━ガチャっ、


「おい」


「うわっ!な、なに?びっくりしたなー…」


「電話終わったから」


「あぁ、うん。ちゃんと謝れた~?」


「別に謝んなくていいんだと。別に仲良くする気もねぇからって」


「……速水が言ったの?それ」


「あぁ、そう。言っとくけど、俺がなんか言ったわけじゃねぇからな」


「ふーん…、めずらし。
速水って誰とでも仲良くする方なのに」


・・・まぁ、なんか俺にライバル心燃やしてるみたいだし。よくわかんねぇけど。


「あ、そうだ。
スマホ、ロックしてないけど…いいの?」


「あー…、」


スマホ、な。
……希依に対して恋愛感情があるのか?さっぱり俺にはわかんねぇけど、これじゃなんか気持ち的にあいつに負けてる気がするしな…

正々堂々としてねぇ気もするし


「……いいわ、使えよ。」


こいつがあいつと連絡を取ろうが、なんとなくこいつはあいつには惚れない気がする。
そんな意味不明な自信が、俺にはある。


「…いいんだ?」


「は?嫌なわけ?」


「そうじゃないけど
なんでダメだったのかなぁと思って」


「とくに理由はねぇよ。
さっさと風呂入って寝ろ」


「でもまだ凰成の服出してないし」


「そんな足してるやつにやらせるほど腐ってねぇわ。
今は足治すことだけ考えとけ。自分のことは自分でやるっつーの。

じゃあな」



< 136 / 419 >

この作品をシェア

pagetop