私と結婚してください。
音楽のテストも無事終わり、季節はすっかり冬。
街はもうクリスマス雰囲気満載で、幸せなオーラが漂っている。
こんな街並みを凰成と手をつないで歩けるのが、本当に幸せで…
「すっげ。
俺ツリーって初めて見た」
「え!?」
「クリスマスパーティーはやるけど、ツリーってねぇな、そういえば」
「なにそれ、どんなパーティーよ。
ツリーは必須でしょ」
相変わらず、凰成の常識外れなことに驚きが隠せないけど
凰成にはなにもかもが新鮮で楽しいみたいだから、それを共有できる私も十分幸せで楽しい。
「てかもしかして凰成はサンタさんきたことない…?」
「サンタ?なにそれ」
「え…」
ちょっと待って、そういう次元?
知らないんですか?サンタさん
「…まぁ今さら知ることでもないかな」
「いや気になるから言えよ」
「絵本読んだ方がしっくりくるよ。
書店行こ」
「は?絵本?」