私と結婚してください。



「ねぇ、凰成」


「あ?なんだよ」


「なんでキスするの?」


「はぁ?だからお前が嫌がることしてるだけ」


「そうじゃなくて
凰成は嫌じゃないの?私とキスして」


「別に
嫌とか嬉しいとか感情はない」


「……なんで?」


「お前は俺の姫だから」


…なに?それ。
どういう理由?姫だから?は?

よくわかんないんだけど


「早く来いよ」


……でも、なんかちょっと優しそうに私を呼んでるから
その声に、私はホイホイ引き寄せられていく。

これからキスされると知っていながら、私はまた引き寄せられていく。


私のファーストキスは絶対に好きな人と恋人になったときにと決めていたのに
こんな形でキスされるのに

なんで私はこの人の腕の中に包まれるのだろう



「今日は二回な」


「え、に、二回…?」


っていうか、今までそんな回数あったの?
どれもこれもが長かったはずなのに…


「そ。
宿題は俺が教えてやってんのに理解できねぇこと
それと、飯いって主人がいんのに他の男とばっか話してたから」


「え、それって…んっ」


「黙ってろ」


……ねぇ、それってもしかして
嫉妬ってやつじゃないですか?ねぇ。



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