生き続ける意味 **番外編**
「ちょっとまって!どこ行くの?」
ヒカリちゃんはどこか冷たい表情。
「あなた…誰ですか?私の名前…なんで知ってる…」
びっくりしたように、足を止める。
怒っているような、不安そうな顔。
あたしはヒカリちゃんの手を離さなかった。
「桜…この子が、ヒカリちゃんなの…?」
実優が目をぱちくりさせて言う。
そう。この子だ…。こんなところで会うなんて、本当にびっくりだけど…。
まぁ、この学校は病院に近いし、仕方ない。
キッとあたしを見つめるその目は、どこか覚めていて、なんだか放っておけなかった。
「そう…。この子。
ヒカリちゃん、もしかして病院抜け出し
て来たの?だったら一緒に戻ろう…」
「やめてよっ!」
か細い体からは考えられないような大きな声だった。