めはくちほどに

油をひいて、電源をつける。

お姉ちゃんと葉苗が大量に作った餃子をテーブルの方へ持ってきた。何も言わずにせっせとプレートの上に並べていく。

「すごい連携プレーだね」

「量も多いので。鷹村さん醤油? お酢? ポン酢?」

「醤油とお酢を」

「うそ、あたしたち気が合うね」

お姉ちゃんが手を洗って醤油とお酢を副社長に渡す。家族の中で醤油とお酢で餃子を食べるのはお姉ちゃんだけだ。

「星子ー、ごはーん」

葉苗が星子を呼ぶと、すぐに部屋から出てきた。
海都がポン酢を冷蔵庫から出して並べる。

星子と葉苗は自分の部屋から椅子を持ってきていて、座った。

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