復讐


「サカグチ君よ。

こんな言い方はあまりしたくないが、

長年ドラッグや葉っぱを使用しながらうまいことやれてたじゃないか。

君はドラッグに飲まれるような男じゃないだろ?

どうしてあの日に限って、我を忘れてオオシマ君の家に行ったんだい?

何か恨みでもあったんだろ?」




「・・・・・・・・・・・」




少しの間静寂が取調室を包む。






「・・・・・・・やれって言うんだよ。
そしたら最高の快感が得られるって。

だから俺は従っただけなんだよ・・・。

ああああ!!!だから俺は悪くないんだよ!俺はあああああ!!」




「ダメか。」

サカグチは再び大声で喚きだしたが、カザマは気にも留めず席を立ち取調室をあとにした。











「カザマさん。」

コーヒーカップにいつもより1つ多く砂糖を入れるカザマの元にニシベが歩み寄る。


カザマは首を横に振った。


「そうですか・・。」


カザマの悔しそうな表情を見てニシベもその顔を歪めた。


「そういえば、今日オオシマ夫妻の通夜が行われるそうです。

昨夜遺族の元に遺体が戻されたみたいで・・カザマさんも行かれますか?」


「そうだな。

捜査協力してくれた人達も参列するだろうから顔出すか。車任せていいか?」


「もちろんです。それでは後ほど。」






第3章 完

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