復讐




2人は立ち上がり玄関へ向かおうとする。




「それにしてもさすが新居だけあって、どれも真新しい物ばかりですね。」


ニシベは最後に改めて部屋を見回す。



「キッチンも冷蔵庫もインターフォンもエアコンも、

何だかどれも最新の物という感じで・・・
冷蔵庫なんてうちのより大きいや。

最近嫁が冷蔵庫を買い換えたいとうるさいんですよ。

このぐらいのサイズを欲しがっていました。」




「・・・・」



ニシベの何気ない一言を聞き、カザマはその場に立ち止まると、ある一点を見つめた。



「どうしました?」


「サカグチの供述を覚えているか?

“玄関から家の中に入った”って。

鍵がかかっていたからドアを叩いていたら妻のサヤがドアを開けたと。」


「ええ。何度もそう供述していました。」


「なんでサヤはドアを開けたんだろうな。
見てみろよこれ。」




カザマは目の前にあるインターフォン用の液晶パネルを指さした。


更にそれに近づき、パネルに表示されている“モニター”というボタンを押す。


すると液晶パネルは外の様子を映し出した。

広角レンズにより玄関先がほぼ真横まで見える。




「これで何事か確認できたろうに。」


「うるさかったから直接文句を言おうとしたんじゃないですか?」


「結構大胆な子なんだな。」



「・・・・いや待てよ違うな・・・。

すみません、サヤは過去にストーカー被害にあっているから、

逆に来客には人一倍慎重に対応する気がします。」


「そういえばそんな話もあったな。

オオシマもそのストーカー被害の相談に乗っていたから、

彼もまた奥さんの為に来客や防犯には気を遣うか。」


「となると確かに不自然ですね・・。

モニターで確認したとなると、

サカグチのような見るからに怪しそうな男が玄関に立っていれば、

その時点で通報しそうなのに・・・。」



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