わたしが小説を書くように
 わたしは、毎朝そのノートを眺め、鍵がかかる箱に入れてから、学校に行っていた。

 私立の、いわゆるお嬢さんが行く女子校だ。

 自分がそうだという自覚はなかった。わたしはいつも、お行儀が悪かったから。

 ただ、学費は誰が出してくれていたのだろう、とは思う。

 その程度には、生活に不自由がない、悪い意味でのお嬢さんだったのだろう。

 わたしはそこで、卒業までの六年間を過ごした。
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