ドクターと甘い恋
「嶺菜、布団から出てきて?

先に聴診したいから」



布団をトントンと叩いて、優しく声をかけてくれる先生。

ひょいと顔をだせば"おいで"と言わんばかりに手を広げてくれる陽向先生。



布団から出れば、聴診器を耳につけた陽向先生。

……カッコイイっ。



「大翔補佐頼んだ」


「はい、嶺菜ごめんね」



はるくんに服をあげられ、陽向先生は聴診器を手で温めてくれた。



「嶺菜ゆっくり深呼吸しててね」


「……んっ!」



聴診器はほんとに苦手。


息が、溢れちゃうから。

苦しくて、怖くて。



涙が溢れそうになるのをギュッと瞑った。


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