ドクターと甘い恋

*嶺菜side

「ん…っ。き、つぃ…っ。」



目が覚めると、熱は下がるどころか上がっている気がする。

目の前がぼやぼやとして、視点が定まらない。



「ん、ケホケホっ」



やだ、咳が溢れてきちゃう…っ。

ナースコール、押した方がいいのかな…?



迷った末、喘息の発作が出る前にナースコールで陽向先生を呼ぶことにした。



『嶺菜どした?』


ナースコールに出たのは、看護師のはるくん。


はるくんの声を聞いたら、なんだか安心してゲホゲホとさっきより変な咳が出た。

なんが絡むようなそんな、咳だ。



「き、つい…」


『ん、陽向先生といくな』



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