ドクターと甘い恋

*陽向side

ーーガラッ。


「嶺菜っ!!」



電話をもらい嶺菜の病室に急いでいけば、嶺菜の顔には涙のあとがくっきりと残っており。


ガラスの破片で手首を何度も切ったようだった。

過呼吸と、喘息発作で意識を飛ばしており、いつ呼吸が止まってもおかしくない。



ナースコールを押せば、出たのは夜勤の大翔。



「木村だ、大翔至急嶺菜の病室にきてくれ。

縫合セット、喉頭鏡と7.5チューブもって」


『すぐいきます』



ただ事じゃないと思ったのか、声色が変わり数分で大翔は病室に来た。



「……なんですか、これ」


目を見開き、この状況にただ驚きを見せるばかりだ。


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