湖都子のポエム8

永遠のかけら


頭では分かってた
私と彼じゃ……

こんなにあっさりと終わる……の?

初めて見た
こんな彼の姿……

永遠のかけら
彼のぬくもりを抱きしめて……
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ヒロとつきあい始めて、今も周りの視線が気になる。似合ってない……って言ってるんだろうな……

「ねぇ、話あるんだけどいい?」
「はい……?」
この人……たしか……サッカー部のマネージャーで、1年のマドンナって言われてる人だ。前にヒロと話してるのを見たことがある。
「弘人と別れてくれない?」
「え……」
「そうよ……別れなさいよ。自分が似合ってないってって分かんないの?自分の顔、鏡で見たことあんの?亜由美の方が似合ってると、思わない?」
彼女と一緒にいる子が言う……
「あんたみたいな地味な子が、弘人と付き合うなんて許せない。」
あなたたちに許されなくても……
「イヤです。別れません。」
「なっ……調子に乗ってんじゃないわよ」
顔をたたかれそうになった。バシッと音がしたけど、痛くない。たたかれたのは、どこから現れたのか?ヒロがいた。

「俺達の邪魔すんな……」
「そんな子より……」
「そんな子?こんなことを影で言ってるヤツより、ずっとかわいい。俺はお前なんか好きにならない。俺は奈緖と別れることはない。」
何も言えずに、バタバタと走り去る。

「どうして……?」
「彩花が教えてくれたんだ。男なら、彼女を守れなくてどーすんだよ。」
「ヒロが怒るとこ、初めて見たよ」
「そりゃ、奈緖に怒ることなんかないからな。でも、別れませんって言ってくれてうれしかったよ。」
「だって……別れたくない……もの。でも、恐かったよー。ヒロがきてくれてよかった。」
涙がこぼれた。
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