フレーム
第3セット





遠藤side





環奈の所属する

花崎高校バレー部が出場した関東大会の写真。


雑誌の編集室にて

何十枚ものそれらを広げながらも息をのんでいた。




光太郎「こりゃ……凄いな」


「今までも凄くなかったわけじゃないのになぁ」




おそらく写真に写っている選手達の

1番良い表情が写っているのだと思う。


花崎高校は準々決勝で惜しくも敗れたが、

良い成績だったと言えるだろう。


それにしても……




「本当に良い写真だ。

さすがお前の娘だな、もうほとんど一人前じゃ…ん?」


光太郎「この黒と黄色のユニホームの学校だけ、

少しブレている。」




黒と黄色のユニホーム…。

光太郎と顔を見合わせ、

同じことを思っていると確信する。


環奈が通っていた中学の男子バレー部も確か、

ほとんど同じユニホームだった。


まだ、引きずっているのか。

やっぱり、そうだよなぁ。


あの出来事を

良い思い出と言えるくらいにならないと、




光太郎「今、環奈は合宿中だっけ??」


「ああ、帰って来たら対策を考えなきゃいけないな」


光太郎「対策って言ってもなぁ」




本当に、手のかかる娘をもったもんだな。








遠藤side.end








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