眠り姫の憂鬱
「いつからお付き合いをしていたんですか?私達、ちっとも気がつきませんでした。」
と矢野さんが言うと、周りも頷いている。

「まあ、半年前くらいかな…俺が周りに邪魔されないように彼女に口止めしてたしね。」

「あ、でも、3ヶ月前くらい前に合コンに誘ったら、
『好きな人がいるから』って言って断られたかな」とひとりの女の子が言って、

「でも、雨宮さんって合コンってほとんど行かなかったじゃない?
人数足りないって頼まなきゃ、行かなかったし…」とまた、誰かが言って、

「もう、合コンには誘わないでね。」とショウゴさんが笑うと、

「さ、誘いませんよ。婚約者がいる人なんて…」と返事をしていた。


「…でも、上手く隠してたわねえ。
私が聞いた時も、顔色も変えずに『恋人はいません。』って言ってたなあ。
慌てると、すぐに赤くなるから間違いないって思ったんだけど…」と和田課長は呆れた声を出し、


「よっぽど、副社長との関係を守りたかったって事だな。
愛されてるな、将吾。」と遠藤さんがショウゴさんの顔を見る。

「まあね。」とショウゴさんが言ったので、私は真っ赤になって俯いた。



羨ましい。幸せになってくださいね。など、祝福を受けていたけれど…


実際幸せなオンナなのかもしれない。と思いながらも

どうにも

実感がないのだった。
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