眠り姫の憂鬱
浅い眠りの中で、

私の頬をゆっくり指先が撫でていく。

オマケに今日は深いくちづけ付きだ。


私が目を開けると、

「美月がゆっくり目を覚まして、俺の瞳を見つめるのが好き」

と真っ直ぐ見つめてくるショウゴさんの瞳に安心する。


私はこの腕の中で、何度もこうやって目覚める事が幸せだ。

そう、心から思った。


2度と思い出せなくても、

もう、なにも怖くない。



「美月、結婚してくれ。」

ストレートな飾らない言葉。
私は嬉しくなって

「はい。」

と頷くと、ショウゴさんは大きく笑顔を見せ、
また、私に覆い被さった。

こら、仕事は?
と私の心の声が聞こえたように

「今日も休みだな。」と呟いて、深く唇を重ねた。

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