僕の天使 ~君が教えてくれた恋心~

私と薫くんが出会ったあの日のこと。


お弁当を持ってきていた私がどこで食べようか悩んでいると、薫くんが、

『ここで食べれば？
僕以外誰も来ないし、見つからないから平気だよ』

と言ったことがきっかけで、図書室で食べるようになった。


それから、1週間後。
いつものようにお弁当を食べていると、

『美味しそうだなぁ……』

と言う声と共に、物欲しそうな顔で薫くんがこっちを見ていた。


そして、私が卵焼きを1つあげると、

『ひまり、これすっごく美味しい！』

と言って笑った薫くんがとても可愛くて、
私はもっと食べて貰いたくなって、それから薫くんの分のお弁当も作るようになったのだった。