飛べない鳥に、口づけを。
薬局に戻ると、薬局内はてんてこ舞いだった。
水疱瘡と季節外れのインフルエンザが流行り、その対応に追われていた。
「川口、お帰り」
薬局長の矢沢さんが、出来上がった薬の確認をしながらあたしを迎える。
そんな矢沢さんも苦手な人物だ。
男性のうえ、これまたイケメンだから。
どぎまぎするあたしに、
「問題なかったか?」
容赦なく矢沢さんは聞く。
かろうじてはいと返事をすると、矢沢さんは満足そうに頷いた。