飛べない鳥に、口づけを。





樹君は器用にあたしに歩み寄り、



「遅くなってごめんね。

ちょっとチームメイトと話をしていて」



申し訳なさそうに言う。

その言葉を聞いて、やっぱり樹君はアスールの選手なのだと思い知った。

DVDで嫌という程試合を観て、分かっていたはずなのに。

それなのに、本人を目の前にしてアスールの話なんかを聞くと、身体が震えてしまうのだった。



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