暗闇の中の少女
麗美side



話を終えた奏汰が静かに視線を下げた



「俺、麗美が酷い目にあってる時何もしてやれなくてごめんな…っ」



自分を責めるような声で必死に謝る奏汰



『もういいよ、過ぎた事…過去は変えられないんだからさ、ね?』



更に俯いてしまった奏汰



「……麗美。…戻るのか…?」



切なげに揺れる速斗の瞳



なんでそんなに悲しそうに聞くの…?



『…わかんない……』



いきなりこんな事話されたってわかんないよ……。



皆が大好きだしまたあの中で笑いたいと思う…だけど…またあんな事があったらと思うと真っ直ぐ手を伸ばせない……


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