支社長は取り扱い要注意!
もしお父さんが生きていたら、この状況にどんなアドバイスをくれただろうか?

「明日、会社で鬼支社長と話をするんだけど…事情を話したところで鬼支社長が納得してくれるとは思えないよ。

絶対にクビだって言われるのが目に見えてるよ…」

両手で頭を抱えて、ズズッ…と洟をすすった。

「何とか、見逃してもらえるように説得するしか他がないのかな…?

それこそ土下座でも何でもして、見逃してくれと言うしかないのかな…?

でも、それで鬼支社長がわかったと言って返事をしてくれるのかな…?」

何も答えてくれない遺影のお父さんに向かって、わたしは言った。

「もう…とにかく、見逃してくれと言うしかないよね?」

遺影のお父さんは、ただ微笑んでいるだけだった。
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