「先輩、甘えるってなんですか?」
「聞いてるって。仕事だったんだけど、早く終わったのよー。そしたらお父さんがディナーに行こうかって言うから久しぶりにデートしてくるわ!」




嬉しそうにマフラーを巻きながら答える。





「あぁー、ハイハイ。楽しんでらっしゃい。」





実乃里は適当にあしらっている。




「鍵だけお願いねー!まぁ、鳳駕いるから大丈夫でしょうけど。じゃあ、いってきまーす!」





ガチャンっと勢いよく閉まるドア。





おばさんよっぽど楽しみなんだ。





・・・・・・・両親が仲いいとこんな感じなんだ。





楽しそうだったし、嬉しそうだった。





そんなおばさんとおじさんがちょっと、羨ましいというか憧れてしまう。




やっぱり実乃里の家はあったかい。





実乃里はいい歳して気持ち悪いーって言うけど、私の両親を見たら全然そんなことない。





歳をとっても仲がいいなんて、自慢出来ることだと思うもん。




< 137 / 191 >

この作品をシェア

pagetop