「先輩、甘えるってなんですか?」
そして、私と実乃里は受験に合格して鳳駕と同じ学校に行けることになった。




鳳駕も合格発表の時はすっごい喜んでくれた。





「また3人で学校に行けるねっ!!久しぶりだからちょっと嬉しい!!」




実乃里が満面の笑みで私に言う。





「鳳駕はどうでもいいけど、とりあえず今は凄く嬉しい!!まぁ、鳳駕と一緒に行ってあげてもいいけど。」




私が鳳駕の方を見ると、いつもとは違う大人っぽい顔をして私を見る。




「俺も嬉しいよ。学校でも2人に会えるから。」




時折見せる落ち着いた表情に私はなんかよく分からない、ドキッとした気持ちになる。





実乃里と鳳駕とまた学校に行けるんだ。





鳳駕には素直に言えなかったけど、やっぱり幼なじみだから嬉しい。





でも、





この時の私はまだ知らなかった。





私の知っている鳳駕と高校の鳳駕が全く違く見えること。





別人みたいな鳳駕に、私は違う世界に来たんじゃないかって思ったんだ。




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