「先輩、甘えるってなんですか?」
小さい声でそう呼ぶと、鳳駕が私の近くに来てボソッと何か呟いた。




「初めて見るな、そういう顔。」




「え?なに?」





「何でもない。あっ、後で俺のクラスに来いよー。奢ってやるから。」





奢る!?





タダなら行ってもいいかな。





「分かったー。」





そう言うと鳳駕はまた見回りに元って行った。




何分かして透里君が戻ってきて、シフト交代まで後30分。





結構時間が早く進む。




そして、




「それではーシフト交換しまーす。」





汗だくの委員長が呼びかけて私達は交代した。




実乃里のことを待っていると、なぜか、凄く、爆笑している。




「え?実乃里?」





「あはははっ!!面白かったーー!みんな、きゃーとかギャーとかって。あはははっ!!あー楽しい!!」





「なるほどね。それは良かったね。」




「うん。あっ、私ちょっとタオル持ってくるねー。」




「はーい。」




実乃里とどこに行こうかパンフレットを見ていると、ふと鳳駕の顔が浮かんだ。




奢ってくれるって言ってたし、行ってみようかな。





「お待たせー。どこ行く?」





「なんかね、鳳駕が来たら奢ってくれるって言ってたんだけど。」




「そうなの?じゃあ、行ってみようか。」





「うん。あっ、でも待って。帽子派手だから置いていく。」







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