触れたいのは、あなただけ
第1章

お父さんとまだ一緒に暮らしていた頃、毎日のように怒鳴り声と物が壊れる音が、家中に響いていた。

最悪なことに、お母さんにも暴力を振るっていた。

それを見て育った私は、男の人は暴力を振るう怖い存在だと意識に植え付けられた。

親戚のおじさん、学校の先生、同級生…男の人は全て私にとっては恐怖であり、目も合わせたくない。


小・中学と地獄の日々を送っていたが、やっと高校は女子高に入学できた。


しかし、女子高に男性教師もいるとは考えていなかった。





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