由良先輩はふしだら


「けどさ……」


栞は突然声を落としてそういうと、私の上履きに目を向けた。


「これからもほっておくつもり?」


「えっ、」


「えっ、って……あんたねぇ」



栞は呆れたようにため息を交えてそういう。


栞が少しご機嫌斜めな理由。


それは、今日の朝、私の靴箱の中に入っていた上履きに大量にグラウンドの砂が詰め込まれていたから。


すぐに外で砂を払って上履きは綺麗になったけど。


きっと、由良先輩と付き合っている私に対しての嫌がらせがまだまだ続いているんだと思う。ほんと懲りずによくやるよなぁ。



「だって、由良先輩は関係ないもん」


「はぁ?!関係ありありだわ!どんなにあの人と一緒にいるのが楽しくて仕方なくてもさぁ、こんなに続くのは流石に私も黙ってられないって」


「うぅ……」


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