HARUKA~愛~
「アオハル、たっだいま~!!アオハルの分まで存分に楽しませてもらったわ~。
ってことで、はいこれ。お土産ね~♪」

「ハル、残念だったな。でも、おばあちゃんの最期看取れた?」

「あっ…うん。おばあちゃん、笑いながら亡くなっていったよ」

「そっか…。なら、良かった。んで、これ、オレからのお土産」


平気で嘘をつき、ニコニコ笑ってお土産を受け取る。

…本当は、そんな自分が嫌だ。

嘘をつかなきゃならないほど、私は2人を信用していないのか。

本当のことを言えないなんて苦し過ぎる。

胸に何十キロもある錘が乗っている感じがした。


「ハル、今日暇?」


遥奏がスクエア型のリュックから大量の教科書やノートを出しながら聞いて来た。


「特別暇じゃないけど、6時ぐらいまでなら大丈夫」

「今日からさ、図書室で受験勉強しようかって宙太と話してたんだよ。だから、ハルも都合が良ければどうかなって…」


私はもちろんオーケーした。

遥奏の誘いを断る理由など無い。


向日葵の花言葉は[あなただけを見つめている]。


私は遥奏だけを見ている向日葵で、彼に照らしてもらっている。

遥奏の隣にいるのが自分じゃなくなったら、私は輝けない。

ずっと暗い影を背負ったままだ。


だから遥奏とは離れたくない。

遥奏が居なくなったら私は消えて見えなくなる。
この世に存在意義を見いだせなくなる。


「じゃあ、今日から本格的に受験勉強スタートだな」

「遥奏やる気満々じゃん。俺、早速サボりて~」


宙太くんはブツブツ不満を漏らしながら私の列の1番後ろの 特等席だと豪語している 席に腰かけた。

遥奏は真面目に化学の予習を始めていた。
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