人魚姫
えっ?今、なんて

「僕は死んでなかったんだよ
事故にあって意識した不明だったけど
歌音が最後に歌ってくれた日に
魂が身体にもどったんだよ」

生きてた…
それがホントなら
どうして今、私の前に…?

「身体が動けるようになるまでリハビリして
歌音がいるこの学校をやっと見つけ出したんだ
ごめんね…1年もかかっちゃった」

違う…
1年かけて私に会おうとしてくれた…

「許さない…許さないから!」

「…ごめん」

「罰としてこれからまたここに来ること!
また私と話すこと!今度は遊びに行ったりも
すること!いい!?」

素直になれない私を許してね…

「…っ!うん!当たり前!!
これからまたよろしく!歌音」

「しょうがないからよろしくしてあげる」




人魚姫は思いを伝えることが出来ずに
消えてしまった…
私も、今はまだ伝えない…
会えた喜びの方が大きくて
いま、無理やりこの関係を壊したくないから…
いつかまた歌にして君に送るよ…
大きくて苦しくてそれでも愛おしいこの感情を
その時は一緒に歌ってくれるかな…?


「歌音?どうかした?」

「ううん、何でもない
それよりも!一緒に帰ろう!」

「そうだね」


綺麗な夕日をまた見ることができた…
どうかこの幸せが続きますように…


「かーのーん?いくよー!!!」

遠くから呼ぶ愛おしい声

「今行くー!!!!!」

この片想いが終わるとき
笑って今度は2人で始められるように
私は祈ります……




END…
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