【短編】弱った君が愛おしい





ピンポーン


「……」


ピンポーン


「……」


あれ?


翔吾ママ留守かな?


ピンポーン


「……」


いないなら仕方ないか。


せっかくスーパーで買ってきたけど。


手に持つスーパーの袋に入った果物やゼリーやアイスを見つめる。


お前のために可愛い可愛い幼なじみが少ないお小遣いで買ってきてやったって言うのによ。



帰ろうと振り返った瞬間。



ガチャ



ん?



ドアの開く音がした。



お?



目の前のドアの隙間からは、目がトロンとして息が少し荒くなってる翔吾が立っていた。



やばい。


にやける。


今の翔吾になら勝てそう。


なんて病人を目の前に酷いことを思う。




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