僕らの空

同級生


「馬鹿ー、お前もっと気合い入れろよ!」

テキトーな笑顔で手作りのチラシを配る俺に、
文句たらたらな笙ちゃん。

「気合いなんて生まれた時から俺にはなかったんですよ!笑」

こうやって笙ちゃんとふざけ合うことが最近無性に楽しい。

クラスに馴染めてないこともあり、3組で圭介や麻美と話す時間と、部活だけが俺の居場所だった。

「笙ちゃんの言う通りだぞ?同級生を勧誘しなきゃ、俺達が居なくなったら一人だからな。」

健斗さんは同期の奴らが辞めてしまい、三年生一人で頑張ってきた人だった。

「はーい…。」

でも俺は今から部員が増えたって、馴染めるかわからないし、いまいちやる気になれなかった。


「あの!俺達バスケやってたんですけど、素人歓迎ってホントっすか!?」

佑輝先輩に質問してきた二人の一年は、いかにもスポーツマンとゆー感じの奴らだった。

「そーゆーことなら蒼汰に聞いてごらん!こいつも一年なんだ。」

笙ちゃんに勢いよく前に押された。

「ぅわっっ!」
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