愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
自然体で、思ったことをそのまま口にする彼女は、媚びたりしないし、俺を恐れてもいない。
久々に出会うタイプの人だった。
だからこそ、気を遣わなくてもいいのだろう。

「君となら楽しく過ごせそうだ。しばらくの間だけど、よろしく頼むよ」

「私にとっては、奏多さんとの間に起こるすべてのことが初めてなんです。間違っていたら、遠慮なく言ってください」


はにかむように笑いながら、瑠衣は言う。
俺もつられて顔が緩む。

「じゃあ早速、瑠衣に片っ端からドレスを着ていってもらおうかな。どれにする?」

立ち上がってドレスのそばに行き、それを眺める俺の隣で、瑠衣も顔を覗かせる。

「あ、これは?いいんじゃないか?」

「え。あんまり好きじゃないわ。これのほうがいい」

彼女は俺の選んだものを却下し、その横のものを手にする。

「君の好みの問題じゃない。似合うかどうかがポイントなんだ」

「ひどい。これだと似合わないと言いたいの?」

ざっくばらんに、言いたいことを言い合う。
こんな当たり前の会話を、俺は長い間誰ともしてはこなかった。


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