ふわり、恋が舞う
好きです。
「今までありがとうな」


その声はもう、何も未練のない声だった。


その声を聞くだけで、今は悲しい。


「美咲とは5ヶ月くらいしかいなかったけど、すごい楽しかった。」


私は、もっと話したかったです。


もっともっと、先輩のこと、知りたかった。



夕日が沈んで行く中、私は電車に揺られながら泣きたい気持ちをこらえる。


「私も楽しかったですよ。翔太先輩。」

泣きたい気持ちを我慢して、必死に笑顔を作った。


だって、先輩にとって私は後輩のひとり。

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