狂愛社長に溺愛されてます
「あ、うん……、ごめん。エレベーター乗ります」



風詩に返事をしてから熱樹さんに断わりを入れる。



『わかった』



少し低い声でそれだけ言うとツーツーツーと無機質な音が聞こえる。



「大丈夫だった?」



心配そうにあたしの顔を覗き込む。



「ん……」



たぶん大丈夫ではないだろう。
きっと風詩の声は聞こえてる。



「ごめんな、気を使って声をかけなけばよかったのかもしれないけど」


「ううん」



チーンと音が鳴って、風詩の部署の階につく。



「じゃあ、なんかあったら言えよ」



あたしの頭をガシガシっと撫でてエレベーターから降りる。



「ありがとう……」



風詩に触れられた頭が熱く感じて、出てきそうな汗を拭いたい。
実際には出てきてないのだけど。



再びエレベーターがチーンと音を鳴らし、最上階に到着する。
エレベーターからは外が見えて、あたしは毎日最上階から見る景色がすきだった。

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